絵本とわたしの物語展

絵本とわたしの物語展

各章のみどころ

2章『よみがえるわたしの物語』

2章では、絵本の生まれた時代背景を知ったり、絵本を読んだ子ども時代を振り返ることができます。
「昭和・平成カルチャー年表」として、昭和20年(1945年)~平成31年(2019年)を
年表と共に、生活用品、電化製品、文具、おもちゃ、雑誌、レコードなども展示して、生活空間をにぎやかに再現します。

〜昭和時代〜

戦後から平成にいたる激動の昭和時代を3つの年代に分けて振り返ります。

昭和20年〜39年〈1945 〜 1964〉


昭和20~30年代に『こどものとも』など月刊絵本が相次いで刊行されます。
また、学校の図書館の充実を期して、昭和28年(1953年)に学校図書館法が制定されました。
「岩波の子どもの本」などシリーズ絵本が出版され、今に至るロングセラーも多数生まれています。

この時代に出版された絵本

昭和40年〜49年〈1965 〜 1974〉


物語絵本が質量ともに充実しつつあった時代を反映し、評論誌やガイド本が出始めました。
『いないいないばあ』など「赤ちゃん絵本」の流れが出てくるのもこの時代の特徴です。
また、デザイナーが手がけた絵本が出版され、大人絵本の萌芽(ほうが)も見られます。

この時代に出版された絵本

昭和50年〜63年〈1975 〜 1988〉


高度経済成長を背景に、昭和50年頃からせきを切ったように絵本が出版され、いわゆる第一次絵本ブームが到来。
表現的にも内容的にも強い個性が求められました。
また、赤羽末吉や安野光雅が国際アンデルセン賞を受賞し、日本の絵本が国際的に評価され始めました。

この時代に出版された絵本


〜平成時代〜

31年間分の平成レトロの象徴的なアイテムを約250点展示しています。

平成1年〜31年〈1989 〜 2019〉


平成の初めには、戦争や人権など社会問題をテーマにした作品や、落語など日本の伝統芸能を扱った絵本が流行します。読み聞かせ活動の定番とともに絵本の可能性は広がり続けます。

平成初期に出版された絵本

平成時代が進むにつれ、時代状況をリアルタイムに反映した作品が多く制作されていきました。死を真正面から見据えた『葉っぱのフレディ』や少子化、核家族化が進む中、親子のコミュニケーションを深める手段として「赤ちゃん絵本」が広がりました。

平成半ばに出版された絵本

2011年(平成23年)の東日本大震災を経て、災害のリアルな現実に向き合い、深い喪失感に寄り添うもの、日常のかけがえのなさを描いたものなど、これまでの絵本の主題や表現をふまえつつも、絵本だからこそ伝えられる新たな表現が模索されました。

東日本大震災後に出版された絵本

ご家族やご友人と共に、昔懐かしい思い出、
そして未来に伝えたい心を、語り合ってみてください。
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